食中毒

これからの季節は、湿度、温度とも高くなり細菌が増えやすくなるため、食中毒にかかりやすくなります。かからないよう日頃から気をつけましょう。

原因

主にウイルスや細菌です。その他にも洗剤や漂白剤などの化学物質が混入した食品や、ふぐ、キノコなどの自然毒などがあります。

季節

6月~9月の湿度・温度の高い時期は、細菌が増えやすいので細菌性の食中毒に、また、12月から1月にかけては寒い時期に起こりやすいウイルス性の食中毒に注意が必要です。しかし、冬も暖房により部屋は暖かくなっていますし、春や秋にも食中毒は起こっていますので、1年を通して注意しなければなりません。

症状

一般的に、下痢、腹痛、嘔吐、発熱などの症状が出ます。原因によって症状や症状が出るまでの時間はさまざまです。

対処方法

下痢や嘔吐をしたら、水分を十分にとります。自分自身の判断で薬を飲むのはやめ、できるだけ早く医療機関を受診しましょう。

身近な自然毒

【ジャガイモ】

じゃがいものイメージ写真ジャガイモの芽や緑色になった部分に毒素が多く含まれてます。毒素を多く含むジャガイモを食べると、8~12時間で吐き気や下痢、嘔吐、腹痛、頭痛、めまいなどの症状が出ることがあります。芽や緑色の部分がある場合は十分取り除きます。

【アジサイの葉】

アジサイの葉のイメージ写真アジサイの葉を食べると葉に含まれている物質が分解して有毒物質になり、嘔吐やめまいなどの中毒症状を引き起こす可能性があります。アジサイの葉が料理の飾りとして使われていても食べてはいけません。

食中毒をおこす細菌

細菌 症状 原因になりやすい食品
サルモネラ 食後6~48時間で、嘔吐、腹痛、下痢、発熱など 加熱不足の卵・肉・魚料理など
カンピロバクター 食後2~7日で、下痢、発熱、嘔吐、腹痛、筋肉痛など 加熱不足の肉(特に鶏肉)や生の牛レバーなど
腸炎ビブリオ 食後4~96時間で、激しい下痢、腹痛など 魚介類の刺身や寿司など
腸管出血大腸菌O157 食後12~60時間で、激しい腹痛、下痢、下血など 加熱不足の肉など
黄色ブドウ球菌 食後1~6時間で、吐き気、嘔吐、腹痛など 加熱後に手作業で行う食品(おにぎり、いなりずし、弁当、調理パンなど)
ウェルシュ菌 食後8~20時間で、腹部の張り、腹痛、下痢など 加熱調理後、室温で放置した食品(煮物、カレー、シチューなど)

細菌による食中毒の予防薬

ポイントは、細菌を「増やさない」「つけない」「殺菌する」ことです。

【増やさない】

・新鮮な食品を購入します。冷蔵や冷凍が必要な食品は保冷して持ち帰り、すぐに冷蔵庫や冷凍庫にしまいます。
・調理された食品は、早めに食べましょう。残った食品は、清潔な調理器具、容器を使って保存し、食べる前に十分加熱します。

【つけない】

・調理前、食事前は必ず手を洗いましょう。調理器具は清潔なものを使い、洗える食材はよく洗います。
※手洗い : 石けんを泡立てながら手全体を丁寧に洗いましょう。親指、指先、手首は洗い残ししやすい部分です。

【殺菌する】

・加熱する食品は中心まで十分に加熱します。
・包丁やまな板などの調理器具、ふきんなどは熱湯や漂白剤などで消毒します。
※漂白剤 : 使用方法を守り、ほかの消毒剤と混ぜないようにしましょう。

(参考文献) 農林水産省HP.「食中毒から身を守るには」

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