第四話 病気を理解する…パニック障害

パニック障害にはどのような症状が現れるのでしょうか?

パニック障害には「パニック発作」・「予期不安」・「広場恐怖」という3つの特徴的な症候があります。
〈パニック発作の症状〉
1. 胸がドキドキする
2. 冷汗をかく
3. 身体や手足の震え
4. 呼吸が早くなる、息苦しい
5. 息が詰まる
6. 胸の痛みや不快感
7. 吐き気、腹部の嫌な感じ
8. めまい、頭が軽くなる、ふらつき
9. 非現実感、自分が自分でない感じ
10. おかしくなってしまう、狂うという心配
11. 死の恐怖
12. 痺れやうずき感
13. 寒気または火照り
〈予期不安〉
「またあの発作が起きるのでは…」そんな不安がつきまとう
発作を繰り返すごとにこの不安がさらに強くなっていき症状を悪化させていきます。
〈広場恐怖〉
「もし発作が起きて逃げられないと…」そんな思いがあなたの行動をしばり、多くは電車やバスに乗ることができなくなります。

治るのでしょうか?

パニック障害はパニック発作が起こった段階で早期に適切な治療を受ければ治りやすい病気であると言われています。しかし、パニック障害への認識の薄さから治療を受けずに症状を悪化させてしまうケースが少なくありません。

1回でも発作があれば病院で医師に相談してください。

どのような治療を行うのでしょうか?

パニック障害の治療は、パニック発作をできるだけ完全に消失させることです。このためには薬による治療が効果的です。ただし、不安や恐怖心を取り除くためにも心理的療法を組み合わせて行います。

周囲の人たちはどのように対応したらよいですか?

できれば診察に同行してあげてください。少しでも早く正確な情報を医師に伝えるためにも、家族の方が診察に同行することをお勧めします。また、家族の方も一緒に医師の説明を受けることによって、パニック障害への理解が深まり、治療の進行がスムーズになります。

どの病院へ行ったらよいでしょうか?

当院を含めパニック障害の治療に熟達した精神科や、心療内科の医院・病院を受診することをお勧めします。

精神科には抵抗があるのですが…

こんな方やご家族は、まず当院の福祉医療相談室にお電話ください。

代表番号 TEL:0465-42-1630

あとがき

病気をそのままにしてはいけません。パニック障害に限りませんが、治る病気も放っておけば慢性化する場合もあります。自分では病気とは知らずに悩んでいる人がいれば手を差し伸べる、そんな周囲の思いやりって大切だと思いませんか?

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